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弥生の候、皆様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
平素はご愛顧を賜り、厚くお礼申し上げます。
さて今回は、異種金属接触腐食(電食)について、詳しくご紹介をさせていただきます。
ぜひご覧ください。
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異種金属接触腐食(電食)とは
異なる種類の金属が接触した状態で、片方の金属の腐食が促進される現象です。
2種類の金属と環境の間で腐食電池が形成されることで生じ、
電食、ガルバニック腐食とも呼ばれます。
■異種金属接触腐食が起こる条件
水中などの電気が流れやすい電解液のような腐食環境です。
異種金属接触腐食が起こるとその環境下で自然電位が低い方の金属で腐食が加速されます。
左:化学腐食 右:化学腐食+電食
右のほうが鉄の腐食速度が速まります。
■異種金属接触腐食のメカニズム
電解液中で2種の金属を接触させたとき、2種の金属と電解液の間で電池が形成されて電流が流れます。
自然電位の低い金属(卑金属)から自然電位の高い金属(貴金属)へと電気が流れ、
それと共に卑金属がイオン化して水中へ流れ出てしまいます。
そうして、自然電位の低い卑金属が集中して腐食していきます。
■よく見る異種金属接触腐食のパターン
・鉄締結品(溶融亜鉛めっき処理)+アルミ板
塩水噴霧試験1000時間後、鉄締結品(溶融亜鉛めっき)もアルミ板も電食によって腐食がひどく進んだ状態。
・ステンレス締結品+アルミ板
塩水噴霧試験2000時間後、ステンレス締結品もアルミ板も電食によって腐食がひどく進んだ状態。
■異種金属接触腐食の対策
1.同材質を使用する
2.異種金属同士を直接触れさせないようにする
ゴムや樹脂などの絶縁材を挟むなど
3.表面処理
弊社の表面処理をすることによって、電食を大幅に軽減することができます。
・鉄締結品(ディスゴルナ処理)+アルミ板
塩水噴霧試験1000時間後、電食が確認されていません。
・ステンレス締結品(ノンクロムラスパート処理)+アルミ板
塩水噴霧試験2000時間後、電食が確認されていません。
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